logoCHSnoirOK-BLANC-NEW

葡萄畑

剪定師が1本1本の木を回り、この通りに構造を残したいと思…

葡萄畑

剪定師が1本1本の木を回り、この通りに構造を残したいと思う節、若枝、長さを示す刻み目を付けていきます。 その後、作業者が畑を回り、それぞれの木に残された印に従って株を切り、整えます。

剪定師も作業者も、雨の日より寒い日のほうを好みます。剪定は、1本1本の木と向き合う個別的な作業です。作業者は日中、ひとりで、葉も粗長毛も落ちた、鱗片に覆われたぶどうの木の大海で作業するのです。
剪定された株は、短く葉のない2本の若枝がわずかに伸びた、ひしゃげたようなT字形にぎりぎりまで刈り込まれており、腕を垂らした湖底生物のように見えます。

一見死んだように見える株の木質の樹皮の下では、新芽がすでに力を蓄えています。植物の営みは、剪定作業により阻害されるわけではありません。木のエネルギーがあふれて新芽を作り、新芽は株の構造にかかわらず自らの使命を貫きます。そこで摘芽が始まります。芽吹いた新芽を取り除かなくてはなりません。作業者がまた畑を回り、株を丹念に調べ、小剪定刀で芽を切り落とします。

醸造倉

収穫した最後の葡萄を大樽に入れ始めます。大樽は180型樽…

醸造倉

収穫した最後の葡萄を大樽に入れ始めます。大樽は180型樽で、容量は2.25ヘクトリットルです。これは、正確さが求められる作業で、緊張を伴い、ゆっくりと行われます。 クリスマス前までに終わっているべきこの作業は、樽材とワインの相互作用で味わいの幅が広がるよう、できるだけ早いうちに始めます。3月には新着ワインとしてメディアや輸出入業者に紹介したいからです。

2月初旬、技術部長、醸造長、ワイン醸造アドバイザー、ワイナリーオーナーが集まり、アッサンブラージュが行われます。
それぞれの樽のサンプルが瓶に入っています。長い時間をかけて、どの樽とどの樽を組み合わせてグラン・ヴァンを作るかを決めます。私たちは、それぞれの樽のワインがどの区画の葡萄のものなのか、正確に把握しています。区画の土壌、地下土壌、品種、樹齢、その年の気候がどのように影響したかを知っています。そして、毎年、ここから最高のシャス=スプリーンを作らなくてはなりません。しかし、あと数ヶ月の間はアッサンブラージュはまだバーチャルなものです。

木材と触れ合いつつ完熟するまで、ワインはまだ樽の中にあります。
ワインの「メンテナンス」作業(澱引きと目注ぎ)は3ヵ月ごとに行われます。

広報

11月、東洋の国々への出張シーズンが始まり、中国、韓国、…

広報

11月、東洋の国々への出張シーズンが始まり、中国、韓国、日本、台湾へ赴き、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、ベトナム、カンボジアも訪れます。華やかですが大変な出張です。睡眠不足の2週間となります。
出張から戻ると、ベルギー、英国、スイス、イタリアで試飲会を開催します。フランス国内では、個人客を対象とした見本市がパリで開かれます。

ボルドーに戻ると、世界中で当社のワインを扱っているネゴシアンの皆さんを昼食会に招きます。シャンデリアの下、古いヴォルテール椅子に座り、直接顔を合わせて、市場のトレンドを考慮した戦略的情報を集め、現状を把握し、最新流行を取り入れ、市場で良いポジションに就くのに役立てます。

1月、南北アメリカでのプロモーションを開始し、米国とカナダ、隔年でブラジルとアンティル諸島にも出かけます。これらの地域へ行ける幸運な担当者はくじ引きで決めています。シャス=スプリーンも加盟しているグラン・クリュ組合のワインを試飲できるので、高級ホテルの大広間には数百人もの申込みが殺到します。